周りの集落との友好関係の醸造


主なPlayer


周りに迷惑をかける、または不満を持たれる事態は絶対に避けなければなりません。特に反射光と水には注意を払いましょう。

施主本人が説明する

まず、太陽光発電をすることをキチンと話します。そのうえで、反射光が南の山を向いているので周りに迷惑は一切かからないこととを話しました。古くからの知り合いが多いことも信用の醸造につながりましたが、地元の同じ集落の土木会社を使ったことも信用につながりました。

人々が心配することは、

 ・太陽パネルの反射光で被害を受けないか

 ・工事で迷惑を被らないか

 ・よそ者が入り込んでこないか

 ・田植、畑作に影響ないか

 ・廃棄物の処理(土砂)はどうするのか

 ・森林の伐採はどの範囲か

 ・管理はしっかりしているのか

 ・工事業者に信用はあるのか

 ・先祖伝来の地に影響はないのか

 ・井戸水に影響はないのか

 ・水の流れに影響はないのか

等でした。

このため、周りの家々は施主本人が一軒一軒まわって挨拶を行いました。人任せにしないほうがいいと思います。

現況の不安を解消する

先のことよりも現況の不安をまずとらえることが大切です。この点、地元の土木会社を使ったことで大いに助けられました。集落の人間関係も把握でき円満に契約ごとが進みました。不安に思われていること、特に水の流れ、洪水の危険、現場の土壌の質、などは大切で、現況がこの工事で変らないことを説明して歩きました。また、砂防河川への不安などは共有し役場に陳情もしました。大雨で崩れるかもしれない場所に立つ立木は伐採し、災害を未然に防ぐこともしました。これら努力で周りの方々の信用を得てゆきました。

水については特に注意を払う

井戸水に浸透する除草剤などは決して使わないことです。もし、水で心配事を起こしたら大問題になります。

信用得てわかる情報もある

何気ない会話でした。北側の山でギャーギャーと鳴き声がします。

「なんですか、あの鳴き声は?」

「猿だよ」

「なんで鳴いているのでしょうか?」

「あんた方よそ者が来たのを知って、ここは俺らの土地だ、入るな、といっているのさ」

「農地に出てきますか?」

「猿、イノシシ、たぬき、は徘徊するね。イノシシはあんたんとこの竹林のタケノコを堀りに来るよ。2km山に入ると熊がいる」

この情報で、太陽光パネルの上で猿が遊ぶ可能性があること、イノシシよけにはフェンスが必須であること、などがよくわかりました。

信用醸造のカギ

決して最初から手土産を持って行かないこと。信用のない段階で贈答は受け取っていただけません。特に昔から伝統のある地方ですから、贈り物で信用を買うことは控えたほうがよいと思います。

施主本人が複数回、訪問することが大事です。これはコンサルタントやEPCにはできません。