洪水の調査(聞きあるき)


主なPlayer


洪水の聞きあるきは施主の仕事

選んだ土地に洪水の危険性はないかどうかは近隣を聞き歩くのが一番効果的です。

今回の太陽光発電所の土地に隣接して幅3mの砂防河川が流れています。普段は水深20㎝ほどの穏やかな小川です。しかし、大雨の日にはどのくらいの水かさになり、過去に氾濫したことがあるかどうかを近隣の住民に聞いてみました。

「過去に氾濫したことはない、5,6年前に岩国市の錦帯橋が流される大雨の時もぎりぎりまで水かさが上がったが氾濫しなかった、」と聞きました。これは大きな判断材料になります。

また、この土地は地元の集落より10mぐらい高い位置にあり、源流に近い位置にあります。この河川の水は1㎞位下って大きい河川に流れ込んでいます。大きい河川への流れ込みの場所の方が氾濫の可能性は高いのです。流れ込めなくて周りにあふれることがあるからです。さらに、ここは、ほぼ直線に流れており、遮る橋などがないため、上からの流木などで川がせき止められて溢れることもなさそうです。

予防対策により救われたこと

ただ、気になる箇所が500m下った場所にありました。ここではこの砂防河川が180度に折れ曲がっています。そこは護岸がなく、しかも施主の土地の中を流れているのです。今回の太陽光発電の場所とは直接の関係はありませんが、工事用道路の入口に隣接しています。ここの問題は、大水によってヒノキ林が浸食され、木の根が露出し始めていることです。もう一度大雨が降ると木が倒れて隣の民家に倒れ込むか、流木になって川の流れをふさぎあたりに氾濫を被告す可能性がありました。近隣住民からは早く切ってほしい、と要望を出されました。もし、災害を引き起こすと太陽光発電所の建設どころではなくなるので、2018年春にすべて伐採しました。すると7月の大雨で案の定、切り株が浸食されて流され川底に横たわっていました。もし切っていなかったら大木が倒れていたところでした。

2017年11月

2018年7月

同じ場所の写真ですが、2017年11月では木の根が露出し始めているのがわかります。この場所の木は全て伐採して予防対策にしました。

案の定、2018年7月の大雨で浸食され切り株が川底に横たわり、倒木が川に横倒しになったいるのが見受けられます。

予防対策を取ったおかげで近隣に被害はなく、感謝されました。近隣とのコミュニケーションが重要な理由です。